センター長挨拶

2017年1月1日、国立大学法人筑波大学は日本国内で初めて全ゲノムシーケンス解析とメタボローム解析、プロテオーム解析を統合したオミックス解析拠点として、プレシジョン・メディスン開発研究センターを設置しました。

既に超高齢社会に突入している現状を背景に、日本国内では健康長寿社会とQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活・生命の質)の向上を目指した最先端の予防医学の確立が切望されています。また、加齢により発症率が高くなるがんや認知症といった疾患は、国及び国民が負担する社会保険・医療費の大幅な拡大を引き起こし、また最先端がん治療などが受けられない患者層の増加を誘発しており、国内に限らず海外においても深刻な社会問題になっています。

一方、最先端のライフサイエンス技術革新による超早期診断が可能な高性能機器などのシステム開発は、想像を超える速さで進んでおり、いかにタイムリーに社会実装を行うかが重要な課題です。

当センターでは、筑波大学附属病院や国内外の最先端研究機関やプレシジョン・メディスンを実践している病院機関との共同研究や人材交流を積極的に図りながら、科学的証拠に基づいた病気の診断とその個別化医療への基盤研究を推進していきます。

2017年10月
国立大学法人筑波大学 国際産学連携本部
プレシジョン・メディスン開発研究センター
センター長
佐藤 孝明