コアラボラトリー7分野

ゲノム先端医療分野
次世代シーケンサーを駆使したゲノミクス・トランスクリプトーム解析による包括的な解析を実施することで、先天性疾患を中心に様々な疾患に影響する分子を同定し、分子標的薬や遺伝子治療を始めとした最先端の医療開発へと貢献していきます。
がんゲノム・
エピゲノム分野
がん細胞では、1塩基変異から染色体構造異常に至る多様なゲノム変異と、DNAメチル化などのエピゲノムの変化が協調して機能していることが明らかになってきました。プレシジョン・メディスンの実現、及び新規創薬標的の探索を目指し、次世代シーケンサーを用いたがんゲノム・エピゲノムの統合的解析を進めています。
先天性代謝疾患分野
先天性代謝疾患は、希少疾患と共に遺伝的背景が原因で生じる事が知られていますが、その原因を解明するためには全ゲノムシーケンス解析が必須です。病気の原因は様々で、個々人に応じた治療が必要ですが、臨床画像や一般生化学的検査所見の特異性が低いために、健康診断等からの正確な診断は困難です。当分野では、血液や尿などからの代謝産物あるいは蛋白質を、質量分析システム器による解析によって迅速に診断・早期発見し、個々人の発症前診断及び予防治療の実現を目指しています。
精密精神医学分野
統合失調症やアルツハイマー病などの精神神経疾患は、複雑な遺伝学的構造や統一病態生理の不明により、根本的な治療法や薬剤の開発は依然として困難です。精密精神医学(Precision Psychiatry)は、精神症状を引き起こす神経生物学的メカニズムを理解することに焦点を当てたアプローチです。疾患マウスモデル、ヒトiPS細胞や患者生体試料を用いたマルチオミクス解析により、これらのメカニズムをターゲットにした革新的な早期診断法・治療法や治療薬の開発をめざします。
ゲノム形態情報学分野
ヒトでは3∼5%の頻度で新生児に何らかの先天形態異常が見られますが、その多くは未だ先制予防法が実現されていません。当該分野は、三次元形態情報・ゲノム・トランスクリプトーム・メタボロームといった多次元的情報の統合解析を通して、身体構築に関わる遺伝子発現・代謝産物動態の原理を解明し、先天形態異常の先制的予防に貢献する身体構築のプレシジョン・メディスンの実現を目指しています。
食品健康医学分野
食資源の機能解析と有効利用に関する国際的研究、食品成分の機能性食品・化粧品のシーズ化に関する研究、食品安全性評価法開発に関する研究を中心に行っています。ヒト細胞や疾患モデルマウスを用いた40種類以上のバイオアッセイを用いて、新しい生理活性機能の探索やそのメカニズム解明に取り組んでいます。
大規模情報解析分野
プレシジョン・メディスンにおける大規模なデータ解析の数理技術と可視化技術の開発を行います。